剣道における腰痛の対処法

2019年09月30日
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皆さんの周りにも、「剣道で腰を痛めてしまった」方は意外に多いのではないでしょうか。


ではなぜ、剣道によって腰を痛めてしまうのでしょうか?


今回は剣道のどういった部分が、腰痛へとつながる可能性を孕んでいるのかをお伝えしていきたいと思います。


さらに、剣道においての腰痛の予防法やなってしまった場合の適切な対処法、腰痛の際に用いるサポーターについてもお教えしていきます。

腰痛になる理由


腰痛は、剣道において最も頻発する怪我の一つであるだけでなく、日常生活にも大きな支障をきたします。

剣道の稽古を長年行っていると腰に負担がかかり、痛めてしまうにはいくつかの理由が考えられます。


まずは、剣道の基本形が左右非対称であるからという点です。
剣道は手・脚共に右が前、左が後ろというように左右非対称の構えをします。

そして、前進後退するときも、打突するときも、また体当たりをするときも、この左右非対称な状態のままです。


このように人間の自然な状態を崩し激しい動作を繰り返せば、当然体は故障しますし、腰にも大きな負担がかかり腰の痛みを誘発してしまうのです。

さらに、剣道には「体当たり」という動作があります。これは 相手に激しくぶつかることが要求され、基本中の基本の「切り返し」にも組み込まれる動きです。


「体当たり」は、腰が引けた状態ではなく腰を前に出すような、つまり腰を入れるイメージで相手にぶつかっていくものとされているので、「体当たり」をするということは若干の反り腰のまま相手と激しく衝突するということになるのです。


そうすればもちろん、腰に大きな負担がかかり腰痛へとつながってしまうものと考えられます。

また、剣道の修行では礼儀作法や姿立ち振る舞いつまり、所作の「美しさ」も求められます。

皆さんもきっと稽古をするときも、礼儀などの所作をするときも、「姿勢正しく、背筋を伸ばして」というふうに先生方から指導を受け取り組んできたと思います。


結果として、姿勢を正しくしようとすると胸を張り腰を反るような反り腰になり、背中のほうに重心を置くことになります。
そうすると人間の前と後ろの筋肉の差も生まれ、これもまた腰の痛みへとつながるのです。

総括すると、左右対称の動きに腰を入れる動作や背中への負荷よって腰には大きな負担がかかってしまうのです。

つまり、剣道を続けていくことで腰に負担がかかってしまうということは必然であり、腰痛の予防に努めながら剣道を続けていくことが賢明で重要なことであるといえるでしょう

腰痛の予防

剣道は必然的に腰への負担がかかってしまうものであると説明しましたが、できるならば腰痛にはなりたくはないものです。

だからといって、剣道の基本の構えを崩すことはできませんし、激しい稽古や「体当たり」を避けた稽古では剣道の修行とは言い難いと思います。


そこで必要となってくるのが、稽古前後のストレッチです。腰に限らず体全体の筋肉や関節を和らげる癖をつけるだけで、とても有効な腰痛の予防になるのです。

筆者も剣道を通して、腰痛に悩まされた経験があります。

その際、病院や整体の先生に、「肩甲骨や太ももの筋肉を柔らかくしなさい」とアドバイスをいただきました。

それ以来、背中や太もものストレッチは欠かさないようにしています。

また、反り腰も腰痛の原因であると説明しましたが、構えた時に姿勢を正すことを意識しすぎて体が反りすぎないように注意すること。

打突時には腰を入れて打突するというよりは、引き腰でも反り腰でもない、胸で相手へ当たるイメージを持つことで、少なからず腰への負担は軽減されるのではないでしょうか。

腰痛の対処法


受診


腰に違和感や痛みが生じた場合は、インターネットでの情報を鵜呑みにして自分で治そうとするのではなく、専門の医師がいる病院へ行きどのような状態なのかを診てもらいアドバイスを受けるのが最善策です。
また、整体や学校、スポーツクラブにいる先生やトレーナーの方にどうやって治療するのか、自分自身にできることを聞いて実践することも腰痛を治す近道であると言えます。

なぜなら、一人一人原因も異なれば症状も異なり、インターネットの情報だけでは自分がどれに当てはまるかを識別できるはずもないからです。

専門知識を持ってらっしゃる方に直接聞いたほうが的確で治るのも早ければ、誤った処置による悪化を防ぐこともできます。
腰に違和感や痛みが生じた場合は、まず医師やトレーナーなどの専門知識を有する方に診てもらいましょう。

コルセット


腰痛に限らずケガというものは、安静にしておかなければならないものですが、どうしても稽古を休めない、試合が近いとなった場合に腰痛ならばコルセットというサポーターを着用することをお勧めします。
一方でこれは自分に合ったものを着用しなければ症状の悪化につながります。
どうしても休めない状況で、補助機能のサポーター・コルセットを着用するのであれば、これについても専門知識を有する方に相談してから自分に合ったものを着用するようにしましょう。

安静にする


やはり確実な治療法といえるのは安静にすることでしょう。
ケガとは、痛い場所を使えばさらに重症化するのは当たり前です。
医師もきっと安静にすることを勧めるに違いありません。
しかしながら、稽古に真剣に取り組む方は向上心があればあるほど、「休む」ということは自分の敵に思えて仕方ありません。

稽古を休むことはなかなか勇気のいることです。


「稽古を休んだことによって、他の人たちと差をつけられたくない、縮められたくない」「休んだら試合に出してもらえないかもしれない」などといろいろと心配になることがあるかもしれません。


ですが、筆者は恩師からこのような言葉をいただいたことがあります。
「休むこともこれまた勇気がいること。一つの稽古だ。」と。


むやみやたらと休むことは、ただの甘えにすぎませんが、どうしても休みたくないという状況下の中で、苦渋の決断のもとで休むことは、きっと心身共に自分のためになるのではないでしょうか。

大事な試合が目の前に迫っていればまた話は別ですが、決断した勇気は心を強くさせ、ケガを治せば悪化させずに次のチャンスが待っているかもしれないのですから。

サポーターについて


先述した通り、腰痛の際にはサポーターの中でも”コルセット”をよく使用します。
腰に違和感や痛みを感じたら、まずはコルセット・またはそれと同様の機能をもつ類のサポーターを着用してみてください。

しかし、腰用のサポーターとは言えども、完全に痛みを取ることはできませんし、痛いときは痛いものです。


よって、安静にするという選択肢も頭に入れておくようにしましょう。
サポーターを着用し始めて腰への痛みが徐々に和らいで来たら、サポーターに頼ることはやめていきましょう。

ずっとサポーターに頼ったままでいると、腰回りの筋肉が低下してしまい腰痛が再発してしまう恐れがあるからです。

さらにサポーター類は痛めたなどのケガの際に保護目的として用いるものです。
痛くもないのに着用すれば、サポーターがなければいけない体、つまりサポーターが体の一部と化してしまい体の機能は低下していきます。

コルセットだけではなく、他のサポーター類も痛みが和らいだら使用をやめ、また予防のために用いることは避けるようにしましょう。

剣道の腰痛のまとめ



剣道と腰痛の関係性について解説してきました。
剣道という競技は極めて腰への負担の大きい競技だといえるでしょう。

腰へ痛みを覚える前にしっかりとした予防、腰への負担が軽い動きや稽古前後のストレッチなどを行うことが重要になってくると思います。

また、腰が痛くなってしまった場合は、自分でどうにかしようとするのではなく、専門知識を有する方に診てもらい、コルセットの着用、一番は安静にして治療することが治癒への近道であるいえるでしょう。

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